私たちの皮膚は皮脂膜に被われています。
この皮脂膜は水分を多く含み、空気を通す性質があります。
どんなに科学が進歩した現代でも、この皮脂膜だけは作ることができません。
ここに大きな問題があります。
私たちは肌のトラブルが発生すると、
安易にクリームやオイルなどの保湿剤を使用します。
ところがこれらの保湿剤は空気を通さず健全な皮膚呼吸を
妨げてしまいます。

また症状が悪化すると薬を塗ります。
私たちは薬を塗れば治ると信じていますが、
簡単にいかない事も多いです。
薬を使った対症療法は、
一見治ったように見えても薬の使用を
やめると再発する事になります。
薬の使用を続けていけば、
効果は薄くなっていきますし、
本当の症状は知らず知らずのうちに
悪化していきます。

この現象は一種の依存症として説明できると思います。
アルコールや麻薬依存症の患者さんの治療は、
アルコールや薬を断つしか方法はありません。
皮膚のトラブルの解消の仕方もこれに似ています。
皮膚は薬にすぐに慣れてしまいます。
薬から助けを得られると、皮膚は自立する努力を
怠ってしまいます。
ですから薬を止めるとすぐに再発を起こします。
肌を根本的に回復させるには、保湿材などの過剰なケアや薬の使用を控えることが大事です。
そうすれば皮膚は自立します。